Claude Codeのマルチエージェント機能を使えば、CEOエージェント、PMエージェント、複数の開発エージェントを同時に動かして、まるでチーム開発のような並列作業が可能になります。マルチエージェント機能を使った並列開発には、適切なドキュメント構成が不可欠です。本記事では、Claude自身が検証した完全な構成と、各ファイルの詳細な役割を解説します。
完全なドキュメント構成
ルートディレクトリ
- /README.md
- プロジェクト概要とクイックスタートガイド
- 新規参加者向けの最初の一歩
- 環境構築手順とコマンド一覧
- /CLAUDE.md 🔴必須
- Claude Code設定と指示マニュアル
- プロジェクト概要、技術スタック、開発ルール
- エージェントの活用方法とコミュニケーションルール
- 全エージェントが参照する中心的な設定ファイル
- /TASK_TEMPLATES.md 🔴必須
- 5つのエージェント用タスクテンプレート集
- 並列実行時の指示フォーマット
- タスク完了報告の統一形式
- エージェント間の標準的なやり取りパターン
- /WORKFLOW_EXAMPLES.md
- マルチエージェント実践ワークフロー例
- 実際の開発シナリオ（新機能追加、バグ修正、リファクタリング等）
- エージェント活用のベストプラクティス
- /CLAUDE_CODE_SETUP_GUIDE.md
- Claude Codeマルチエージェント環境構築ガイド
- VSCode拡張機能の設定方法
- エージェント並列実行のための初期設定
.claude/agents/ ディレクトリ
- /.claude/agents/ceo-strategic-delegator.md
- CEOエージェント定義（戦略決定・委任専門）
- 全体的な方針決定とタスク振り分け
- 優先順位の判断基準
- /.claude/agents/project-manager-coordinator.md
- PMエージェント定義（タスク調整・依存関係管理）
- スケジュール管理と進捗追跡
- エージェント間の調整役
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev1.md
- Dev1エージェント定義（フロントエンド/UI専門）
- React/Next.jsコンポーネント開発
- UI/UXの実装とスタイリング
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev2.md
- Dev2エージェント定義（バックエンド/インフラ専門）
- API開発とデータベース設計
- サーバーサイドロジックの実装
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev3.md
- Dev3エージェント定義（品質保証/テスト専門）
- ユニットテスト・E2Eテストの作成
- コードレビューと品質チェック
docs/ ディレクトリ
基本ドキュメント
- /docs/README.md
- ドキュメントインデックスとナビゲーションガイド
- 各ドキュメントへのリンク集
- ドキュメント更新ルール
- ※ルートの/README.mdとは別ファイル（docs専用のインデックス）
- /docs/DOCUMENT_GUIDE.md
- 各ドキュメントの役割説明書
- どのドキュメントをいつ参照すべきか
- ドキュメント間の関連性マップ
- /docs/QUICK_REFERENCE.md
- 開発者向けクイックリファレンス
- よく使うコマンド集
- トラブルシューティングガイド
仕様書系
- /docs/PROJECT_SPECIFICATION.md
- プロジェクト仕様書（機能要件・システム構成）
- ビジネス要件とテクニカル要件
- システムアーキテクチャの全体像
- /docs/FRONTEND_SPECIFICATION.md
- フロントエンド技術仕様書（Next.js 15.3.1設定）
- コンポーネント設計思想
- 状態管理とルーティング戦略
- /docs/BACKEND_SPECIFICATION.md
- バックエンド技術仕様書（Django 4.2・DB設計）
- モデル定義とビジネスロジック
- PostgreSQL 15のスキーマ設計
- /docs/API_SPECIFICATION.md
- REST API仕様書（エンドポイント・認証）
- リクエスト/レスポンス形式
- エラーコード体系
- /docs/openapi.yaml
- OpenAPI 3.0.3仕様ファイル（Swagger UI生成用）
- 機械可読なAPI定義
- 自動テスト・クライアント生成用
- /docs/DATA_FLOW.md
- データフローアーキテクチャ説明書
- システム間のデータの流れ
- キャッシュ戦略とデータ同期
開発ガイド系
- /docs/AGENT_WORKFLOW_GUIDE.md
- 5エージェント活用ガイド
- エージェント選択のフローチャート
- 並列実行パターンの詳細
- /docs/CODING_STANDARDS.md
- コーディング規約とスタイルガイド
- 言語別の命名規則
- コメント記述ルール
- /docs/PROJECT_STRUCTURE.md
- ディレクトリ構造と命名規則
- ファイル配置のルール
- モジュール分割の指針
- /docs/GIT_WORKFLOW.md
- Gitブランチ戦略とリリースプロセス
- コミットメッセージ規約
- PRレビューのチェックリスト
- /docs/ERROR_HANDLING.md
- エラー処理標準化ガイド
- 例外処理のパターン
- ログ出力規約
管理系
- /docs/CHANGELOG.md
- ドキュメント変更履歴
- バージョン管理
- 重要な更新の記録
ディレクトリ構造の完全図
プロジェクトルート/
├── README.md # プロジェクト全体の説明
├── CLAUDE.md # 🔴必須：Claude Code設定
├── TASK_TEMPLATES.md # 🔴必須：タスクテンプレート
├── WORKFLOW_EXAMPLES.md # 実践例
├── CLAUDE_CODE_SETUP_GUIDE.md # 環境構築ガイド
├── .claude/
│ └── agents/ # 🔴必須：エージェント定義
│ ├── ceo-strategic-delegator.md
│ ├── project-manager-coordinator.md
│ ├── adaptive-specialist-dev1.md
│ ├── adaptive-specialist-dev2.md
│ └── adaptive-specialist-dev3.md
└── docs/
├── README.md # docs専用インデックス
├── DOCUMENT_GUIDE.md
├── QUICK_REFERENCE.md
├── PROJECT_SPECIFICATION.md
├── FRONTEND_SPECIFICATION.md
├── BACKEND_SPECIFICATION.md
├── API_SPECIFICATION.md
├── openapi.yaml
├── DATA_FLOW.md
├── AGENT_WORKFLOW_GUIDE.md
├── CODING_STANDARDS.md
├── PROJECT_STRUCTURE.md
├── GIT_WORKFLOW.md
├── ERROR_HANDLING.md
└── CHANGELOG.md優先度別の導入ガイド
🔴 Phase 1: 絶対必須（最小構成8ファイル）
- /CLAUDE.md
- /TASK_TEMPLATES.md
- /.claude/agents/ceo-strategic-delegator.md
- /.claude/agents/project-manager-coordinator.md
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev1.md
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev2.md
- /.claude/agents/adaptive-specialist-dev3.md
🟡 Phase 2: 強く推奨（+7ファイル）
- /docs/PROJECT_SPECIFICATION.md
- /docs/API_SPECIFICATION.md
- /docs/openapi.yaml
- /WORKFLOW_EXAMPLES.md
- /docs/CODING_STANDARDS.md
- /docs/AGENT_WORKFLOW_GUIDE.md
- /README.md
🔵 Phase 3: プロジェクト成熟期（残り14ファイル）
- その他の/docs/配下のファイル
- 詳細な技術仕様書
- 運用・保守ドキュメント
まとめ
Claude Codeのエージェント並列開発を始めるには、最低限3つのドキュメント（CLAUDE.md、エージェント定義、TASK_TEMPLATES.md）があれば開始できます。ただし、実際の開発効率を最大化するには、API仕様書やワークフロー例なども整備することが重要です。 特にAPI仕様書は、フロントエンドとバックエンドの並列開発において、開発者間の「契約」として機能するため、早い段階での整備をお勧めします。
