最近Claude Codeがなかなか話題である。一方でJunieも使い続けている。せっかくなので両方を実際のプロジェクトで使ってみて、どっちがより実用的なのか検証してみることにした。
結論から言うと、どっちも一長一短だが用途によって使い分けが必要、という身も蓋もない結果になった。でもそれぞれに面白い特徴があったのでレポートしてみる。

検証環境と条件
今回は以下の条件で比較してみた:
- プロジェクト: Next.js + TypeScript + TailwindCSS
- タスク: 新機能の実装、既存コードのリファクタ、バグ修正
- 期間: 2週間
- 評価軸: 速度、正確さ、使いやすさ
速度比較:爆速 vs 安定
Claude Code
- 初回起動: やや遅い(ターミナルから立ち上げるのでちょっと待つ)
- コード生成: めちゃくちゃ速い。体感でJunieの1.5倍くらい
- ファイル操作: 複数ファイルの同時編集がサクサク
Junie
- 初回起動: IDE起動と同時なので気にならない
- コード生成: そこそこ速いが、たまに考え込む時間が長い
- ファイル操作: 1ファイルずつの処理が基本
勝者: Claude Code
ただし、Claude Codeは「速すぎて逆に怖い」という新しい感情を味わえる。本当にこんなに速くて大丈夫なのか?と思ってしまうほど。
正確さ比較:職人 vs 速攻
Claude Code
- コンテキスト理解: プロジェクト全体を把握してる感がすごい
- 型安全性: TypeScriptの型推論がかなり正確
- エラー対応: エラーメッセージを渡すと的確に修正してくれる
typescript// Claude Codeが生成したコード例
interface UserProfile {
id: string;
name: string;
email: string;
avatar?: string;
createdAt: Date;
}
const UserCard: React.FC<{ user: UserProfile }> = ({ user }) => {
return (
<div className="bg-white rounded-lg shadow-md p-6">
<img
src={user.avatar || '/default-avatar.png'}
alt={user.name}
className="w-16 h-16 rounded-full mx-auto"
/>
<h3 className="text-lg font-semibold text-center mt-4">{user.name}</h3>
<p className="text-gray-600 text-center">{user.email}</p>
</div>
);
};
Junie
- コンテキスト理解: そこそこだが、たまにズレる
- 型安全性:
any
を使いがち(これはマジで困る) - エラー対応: エラーメッセージの理解がイマイチな時がある
typescript// Junieが生成したコード例(改修前)
const UserCard = ({ user }: any) => { // ←anyかよ
return (
<div className="card">
<img src={user.avatar} /> {/* alt属性なし */}
<h3>{user.name}</h3>
<p>{user.email}</p>
</div>
);
};
勝者: Claude Code
Junieさん、any
はやめてくれ。TypeScript使ってる意味がなくなる。
使いやすさ比較:統合 vs 独立
Claude Code
- 導入: ターミナルから
claude code
で起動するだけ - UI: シンプルで直感的。ターミナルベースだが見やすい
- ファイル管理: 自動でファイル作成・編集してくれる
- プロンプト: 自然言語でざっくり指示すればOK
Junie
- 導入: JetBrains IDEに組み込まれているので楽
- UI: IDEと完全に統合されているのは良い
- ファイル管理: 手動での調整が必要な場合が多い
- プロンプト: 細かく指示しないと期待通りにならない
勝者: 引き分け
Claude Codeは独立したツールとしての完成度が高い。Junieは既存のワークフローに組み込みやすい。好みの問題だろう。
実際の開発シーンでの使い分け
Claude Codeが得意なシーン
- 新機能の実装: 「ユーザー管理機能を作って」みたいなざっくりした指示でも理解してくれる
- 複数ファイルの同時編集: 関連するファイルをまとめて修正してくれる
- プロジェクト全体のリファクタ: 影響範囲を考慮した修正が上手
Junieが得意なシーン
- IDE内での細かい調整: コード補完の延長として使うには便利
- 既存コードの部分修正: 選択した箇所だけの修正は得意
- デバッグ: エラー箇所を選択してサクッと修正依頼
コスト面での考慮
Claude Code
- 料金: 現在プレビュー期間中で無料(いつまで続くかは不明)
- 使用制限: 1日の利用回数に制限あり
Junie
- 料金: JetBrains All Products Packに含まれる(月額約2500円)
- 使用制限: 特になし(たぶん)
コスト面ではJunieの方が安心感があるが、Claude Codeの正式リリース後の料金次第では変わってくるだろう。
結論:適材適所で使い分けよう
Claude Codeはこんな人におすすめ
- 新規プロジェクトの立ち上げが多い
- プロトタイプを素早く作りたい
- プロジェクト全体の設計から実装まで任せたい
Junieはこんな人におすすめ
- JetBrains IDEをメインで使っている
- 既存プロジェクトの保守・改修がメイン
- IDE内で完結したワークフローを維持したい
個人的には、新規開発はClaude Code、既存プロジェクトの保守はJunieという使い分けが良さそうだと感じている。
ただし、どちらも急速に進化しているツールなので、数ヶ月後にはまた状況が変わっているかもしれない。AIツールの進化スピードは本当に恐ろしい…
とりあえず両方使えるうちに使い倒して、自分の開発スタイルに合うものを見つけるのが一番だろう。どっちも無料で試せるし(Claude Codeは今のところ)、損はない。
あとは、どちらを使うにしても生成されたコードはちゃんとレビューしような。AIが書いたからといって安心しきってはいけない。特にJunieのany
には要注意だ。