昨今、スクラム開発を採用する組織が増えています。ちょっと完璧かと言われると怪しいので自分の復習も兼ねて、また勉強の際に読んだ書籍の紹介も一緒にまとめてみようと思います。
スクラム開発とは?
スクラム(Scrum) は、 アジャイルソフトウェア開発 の一手法で、1990年代にジェフ・サザーランドとケン・シュウェイバーによって提唱されました。スクラムは 「変化に適応し、継続的に価値を提供するためのフレームワーク」 であり、チームが自己組織化しながら、短い開発サイクル(スプリント)で開発を進めることが特徴です。
例えば、毎週※曜日にリリースすると決めてそれに向けて毎日15分程度のデイリーが開催され、毎日共有事項がいきわたるのと同時にそれぞれのアラートなどを素早く周知できるようにする体制です。
スクラムの基本要素
スクラムには以下の 3つの主要な役割(ロール)、5つのイベント(プロセス)、3つの成果物(アーティファクト) があります。
- プロダクトオーナー(Product Owner)
- 開発する製品の価値を最大化する責任を持つ。
- バックログ(開発すべきタスク)の優先順位を決定する。
- スクラムマスター(Scrum Master)
- スクラムのプロセスを守り、チームが円滑に開発を進められるようサポート。
- 開発チームが自己組織化できるようファシリテーションを行う。
- 開発チーム(Development Team)
- 実際に開発を担当するチーム。
- 自律的にタスクを管理し、スプリントの目標を達成する。
主要なイベント(プロセス)
- スプリント(Sprint)
- 1~4週間の短期間で成果を出す開発サイクル。
- 各スプリントの終わりに、動作するソフトウェア(インクリメント)をリリース。
- スプリントプランニング(Sprint Planning)
- スプリントの開始時に、開発する機能やタスクを決定。
- プロダクトオーナーと開発チームが協力して計画を立てる。
- デイリースクラム(Daily Scrum)
- 毎日15分程度の短いミーティング。
- 進捗の確認、課題の共有、今日のタスクの確認を行う。
- スプリントレビュー(Sprint Review)
- スプリントの終了時に、成果物を関係者にデモ。
- フィードバックを得て、次のスプリントの計画に活かす。
- スプリントレトロスペクティブ(Sprint Retrospective)
- スプリントの振り返り。
- チームの改善点を話し合い、次のスプリントに活かす。
主要な成果物(アーティファクト)
- プロダクトバックログ(Product Backlog)
- プロダクトオーナーが管理するタスクの一覧。
- 優先順位が常に更新される。
- スプリントバックログ(Sprint Backlog)
- 各スプリントで開発チームが取り組むタスクのリスト。
- インクリメント(Increment)
- 各スプリントで完成した動作可能なソフトウェア。
書籍紹介 / スクラム実践入門

スクラム実践入門は、スクラムの基礎だけでなく、 実際にスクラムを導入する際の課題や解決策 に重点を置いています。
- 現場のケーススタディ(成功例・失敗例)
- スクラムの基礎(フレームワーク、ロール、イベント)
- 導入と実践(組織への導入、よくある課題)
本書の魅力は、 単なる理論書ではなく、実際の現場での課題や工夫を豊富に紹介している点 です。初心者でもわかりやすく、スクラム開発の組織への導入にスムーズに入れます。また、役割の具体的な動きが理解できるため、「で、結局何するの?」が起こりません。
まとめ
毎朝デイリーやるのはめんどくさいと感じるかもしれませんが、実際やってみるとタスクの明確化、問題の共有、プロダクトに関する共有も毎日できる機会があるので意外とすんなり受け入れられます。
『スクラム実践入門』は、 スクラムの導入を考えているチーム、または既にスクラムを取り入れているが運用に課題を感じている開発者・マネージャー向け の一冊です。
本書を読むことで、
- スクラムの本質を理解し、実際に導入するための知識が得られる
- スクラム運用の課題を解決するためのヒントが見つかる
- より良いチーム開発を実現するための実践的なアプローチが学べる
スクラム開発を学びたい人、導入したい人、さらにブラッシュアップしたい人にとって、 間違いなく参考になる一冊 です!