オライリーから出ているクラシック書籍です。初学者向けというよりは、ある程度Javascript触ったあとに読んだほうが良いですが、技術書というよりはJavaScriptの言語仕様を深く理解するための概念本であり、本質理解のため必ず読んだ方が良い本です！
JavaScriptの「オブジェクト」の理解を中心に据え、this、プロトタイプチェーン、スコープチェーンなど、開発者が陥りがちなポイントをサンプルを使って解説しています。
オブジェクトの深い理解
JavaScriptの基本であるオブジェクトの生成方法や、プリミティブ型とオブジェクト型の違い、プロパティの操作方法など、オブジェクトに関する基礎から応用までを詳細に解説しています。特に、オブジェクトの動的なプロパティや、ミュータブル（可変）な特性についての説明は、JavaScriptの柔軟性を理解する上で重要です。
関数とスコープ
関数の定義方法や、thisキーワードの挙動、クロージャ、関数の巻き上げ（ホイスティング）など、JavaScript特有の関数に関する概念を詳しく説明しています。特に、thisの指す対象が呼び出し方によって変わる点や、無名関数の即時実行のパターンなど、実務で混乱しやすいポイントを明確にしています。
プロトタイプと継承
JavaScriptのプロトタイプベースの継承モデルについて、プロトタイプチェーンやコンストラクタ関数、prototypeプロパティの役割などを解説しています。これにより、オブジェクト間の継承関係や、プロトタイプチェーンを辿る際の挙動を正しく理解できます。
まとめ
本書は約170ページとコンパクトながら、JavaScriptの言語仕様を深く掘り下げています。そのため、JavaScriptの基本を一通り学んだ後、さらに理解を深めたい中級者に最適です。特に、オブジェクト指向プログラミングの入門書としても優れており、他の言語からJavaScriptに移行してきた開発者にも有益な内容となっています。
「説明がシンプルで、サンプルコードも分かりやすい」との評価があり、特にスコープとクロージャの解説が好評です。一方で、初心者には難易度が高いとの意見もあり、基本的な知識を身につけた上で読むことが推奨されます。
総じて、『開眼! JavaScript』は、JavaScriptの本質を理解し、実践的なスキルを身につけるための優れたガイドブックです。言語仕様を深く理解することで、より効率的で堅牢なコードを書けるようになるでしょう！
